2018/09/05 11:20
こんにちは。
すっかりご無沙汰となってしまったブログです…。
先月のお盆過ぎに、香住の「浜貞商店」さんを訪ねました。
浜貞商店さんはその昔、香住で大量に水揚げされていた「ニギス」の
加工品を中心に作っておられ、香住では名の知れた加工屋さんです。
その昔は、ニギスの加工屋さんだけの「組合」があったらしいのですが、
私がこちらに引っ越す2年ほど前には、残り「数軒しかない」と言われ、
この夏に入ってとうとう浜貞商店さん一軒だけになってしまいました・・・。
「中通り」と言われる香住の古い町並みの一角に、これまた趣のある建物で
昔ながらの手作りにこだわった「焼きキス」「干しキス」などをご家族と
従業員さん数名で製造されています。決して大掛かりな機械は無く、焼き網を
4~5枚並べてガスで焼く、年季の入った焼きキス専用の片面焼き機のみ。
この日は「焼きキス」の製造にお邪魔しました。
猛暑の中、クーラーのない加工場で、熟練のお母さんたちが一匹ずつニギスを串に刺し、
それを焼き網に高さを合わせながら並べ、ガス火でじっくり素焼きにします。
工場内は決して魚臭さを感じません。
それほど新鮮な原料に「こだわり」を持っておられます。
静かな加工場内に甲子園の中継ラジオが響く中、焼き機では「ジュージュー」と
美味しそうな音を立て、透明な脂が滴り落ちるニギス。しばらく焼くと別の焼き網を乗せ、
リズムよく裏返し、裏面もじっくりと焼いていきます。
「9月のニギスが一番イイ。ウチはイイ時期の原料は、できる限り『生』を焼いてるよ」
と、網を返しながら話す代表の浜上さん。昔に比べ、原料はかなり減り、魚価は上がってしまったそうです。
「ウチもキス専業ではやっぱり厳しい。干物をやりながらだから、今なんとかなってる」
幼いころから思い入れのある魚、漁師さんが捕ってくる限り、繋げていきたい。
繋がりのある生協団体や地元の方々、宅配のお客さんへの出荷に忙しい日々です。
私がこれ良いなと思ったのは宅配の焼きギスです。これは香り豊かな桧の木箱で発送されます。
「舫」でも紹介させてもらいたいです!お楽しみに!